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【12/6】2018有機生命・物理化学セミナー:小田切優樹教授 (崇城大学) 講演会(東北大学多元研)

2018.11.28 イベント

今回、御来仙・御来学頂く崇城大学薬学部 小田切優樹教授 による講演会を下記の要領で開催致します。 学生さんなどもお誘い合わせの上、多数のご参加を御願い致します。 会場でお会いできること、楽しみにしております。

日時: 2018年12月6日(木) 15時~16時30分頃
場所: 東北大学多元物質科学研究所 事務部棟2階 大会議室
主催: 東北大学多元物質科学研究所・有機・生命科学研究部門
共催: 物質・デバイス領域共同研究拠点、ダイナミックアライアンス、 他

講演題目:アルブミンの構造・機能の解析とDDSへの展開
講演者: 崇城大学薬学部 小田切 優樹 教授

講演要旨 : ヒト血清アルブミン(HSA)は血漿中に最も高濃度に存在する分子量約66500の糖鎖を持たない単純タンパク質であり、血漿中の膠質浸透圧をはじめ種々の機能を有する、マルチタンパク質である。HSA のヒトにおける血中消失半減期は20日程度と、他の血中タンパク質に比べて長い。この一因としてHSAのナノ分子サイズや分子表面の負電荷による糸球体濾過、血管透過性、リンパクリアランスの抑制等の寄与によるものと解釈されている。加えて最近、免疫グロブリンのFcRnリサイクリング機構の関与が明らかにされてきた。HSAは血中滞留性の利点に加え、リガンド結合・担持能、生体適合性、安全性、代謝能の優位性に基づき、古くからDDSの担体として活用されてきた。 HSAを担体としたDDS戦略としては、1)血中滞留性の改善、2)受動的および3)能動的ターゲティングの3つに大別することができる。この中で3)については、治療標的臓器や細胞の表面に発現している受容体のような機能分子に対する認識素子をHSAに化学的に付加する手法が用いられてきたが、この場合、修飾度のバラツキによる製剤の不均一性や過度の修飾によるHAS立体構造変化等が問題視されてきた。 本セミナーでは、まずHSAの構造・生物学特性や動態特性等、いわゆるHSAの基本的事項について述べ、次いでHSAを使用したDDSの実例について我々の知見(SNOアルブミン、、Thioredoxine-アルブミン融合体、)を中心に述べる。

参考文献:
1. Otagiri M, Chuang VTG, Maruyama T, Kragh-Hansen(Eds):Human Serum Albumin; New insight on its structural dynamics, functional impacts and pharmaceutical applications. Sojo University Publishing Center, Kumamoto, Japan 2013
2. Otagiri M, Chuang VTG (Eds): Albumin in Medicine ; Pathological and clnical applications. Springer, Singapore,2016

問合先:
東北大学多元物質科学研究所 教授 和田健彦
TEL: 022-217-5608;FAX: 022-217-5609
E-Mail:hiko[at]tohoku.ac.jp